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Next.js の脆弱性レポート(CVE-2026-44575)

調査日: 2026-05-09 ステータス: Published (GitHub Advisory: Reviewed 2026-05-06)

概要

Next.js の App Router において、細工された .rsc および segment-prefetch URL を使用することでミドルウェアのルールをバイパスできる脆弱性が存在する。これらの URL は同一ページに解決されるにもかかわらず、ミドルウェアのマッチングルールに合致しないため、認可チェックを回避して保護されたデータにアクセスできる。

基本情報

項目 内容
CVE ID CVE-2026-44575
GHSA ID GHSA-267c-6grr-h53f
CVSS v3.1 スコア 7.5 (High)
CVSS ベクター CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:N
CWE CWE-288: Authentication Bypass Using an Alternate Path or Channel
公開日 2026-05-06
最終更新日 2026-05-06

影響を受けるソフトウェア

Next.js (npm)

  • ベンダー: Vercel
  • 影響バージョン: >= 15.2.0, < 15.5.16 / >= 16.0.0, < 16.2.5
  • 修正バージョン: 15.5.16 / 16.2.5

脆弱性の詳細

Next.js の App Router では、React Server Components(RSC)のデータフェッチおよび segment-prefetch のために .rsc 拡張子やセグメントプリフェッチ用の特殊な URL 形式が使用される。これらの URL バリアントは最終的に同一のページコンポーネントに解決されるが、ミドルウェアのマッチャー設定にはこれらのトランスポートバリアントが含まれていなかった。そのため、攻撃者は .rsc やセグメントプリフェッチの URL 形式でリクエストを送信することで、ミドルウェアによる認証・認可チェックを完全にバイパスし、保護されたページのデータを取得できた。修正では、App Router のトランスポートバリアントをミドルウェアマッチャーに含めるようになった。

対策・推奨事項

  • Next.js を 15.5.16 以降または 16.2.5 以降にアップグレードする
  • App Router のトランスポートバリアント(.rsc、segment-prefetch)がミドルウェアマッチャーに含まれるようになる修正が適用される
  • Turbopack 環境を使用している場合は、CVE-2026-45109 のフォローアップ修正(15.5.18 / 16.2.6)も必要
  • アップグレードが即座にできない場合、リバースプロキシやエッジで .rsc および segment-prefetch パターンのリクエストに対して認証を要求する設定を検討

フロントエンド影響分析

Next.js はフロントエンドフレームワークであり、このセクションは必須。

構成 影響度 対処要否 備考
SPA(クライアントサイドのみ) ⚪ なし 対処不要 静的エクスポートではミドルウェアが存在しない
SSR(サーバーサイドレンダリング) 🔴 高 要対処 認証バイパスが認証不要で成立する

判定の考え方

  1. ブラウザのセキュリティ境界: この脆弱性はサーバーサイドのミドルウェアマッチングの不備であり、ブラウザの Same-Origin Policy や CORS はこの攻撃を防止できない。攻撃者は任意の HTTP クライアントから .rsc URL を直接リクエストすることで攻撃が成立する。
  2. 実行環境: ミドルウェアおよび App Router の RSC 処理は Next.js サーバー上でランタイムに実行される。SPA(静的エクスポート)ではミドルウェアも App Router のサーバー機能も動作しないため影響を受けない。SSR 構成では、保護されたルートのデータがミドルウェアを経由せずに提供されるリスクがある。
  3. 攻撃ベクター: 認証不要(PR:N)でネットワーク経由(AV:N)から攻撃可能であり、攻撃複雑度も低い(AC:L)。URL に .rsc を付加するだけで攻撃が成立するため、発見・悪用ともに容易である。機密性への影響が高く(C:H)、保護されたページのサーバーコンポーネントデータが漏洩する。
  4. ランタイム vs ビルドタイム: この脆弱性はランタイムにおけるリクエストルーティングとミドルウェアマッチングの問題である。ビルド時には影響せず、本番環境でサーバーがリクエストを処理する際にのみ攻撃面が露出する。

参考リンク

情報ソース

ソース 取得状況
NVD (NIST) ❌ 取得不可
GitHub Advisory ✅ 取得済み
Web検索 ✅ 取得済み

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